「身近な工夫で内部被ばくから身を守ろう」


◆最初に

はじめまして。

福島第一原発の事故から、いろいろな情報があふれています。
しかし、日常生活で内部被ばくから身を守るための、工夫や意識についての情報が不足していると思いました。
私はお医者さんでも科学者でもありませんから、内部被ばくがどの程度健康に影響があるかは断定して言えません。
でも、減らせる物なら減らした方が、もしもの時に安全性が高まると思います。減らして困る人は居ないわけだし。そんな気持ちで書いてます。

◆内部被ばくは起こっているの?

東京でも放射性物質が野菜や水道水などから検出されています。
これは大気中から降り注いだ訳ですから、空気を吸う生物は吸い込み内部被ばくしていると考えて良いと思います。
放射性物質の流出はまだまだ続く様子ですから、微量であっても長期間吸い続ける事が考えられます。
( 放射性ヨウ素に関して半減期8日の話がありますが、原発から今も放射性物質がもれ続けている以上、いつまでも吸い続ける事になります )
また、放射性物質が付着した食材を食べることによっても内部被ばくすることになります。
( この場合遠方に住む人も意識する必要があると思います )

◆内部被ばくを減らす工夫
(思いつくまま箇条書き)

・子ども達の通学には、マスク(可能ならゴーグル)をして、うがい手洗い。帰宅後は直ぐにお風呂に入って体を良く洗う。
・花壇等は、ビニールハウスの様に囲んであげる。
・校庭は使わないときはビニールシートで覆っておく。
・風で土埃が舞い散らないように、今福島県で行っている土が舞い散らないような特殊な液の散布を他都県でも行う。
↑難しければ風の強い日は水をまいておく。
・風の強い日は、マスク(可能ならゴーグル)をして出かける。帰宅後は直ぐにお風呂に入って体を良く洗う。
・公園の芝生、堤防の土手などに直接座らない。レジャーシート等を使う。
・外を裸足で歩かない。
・暑くなるとサンダル、草履など履くが、帰宅後は足を良く洗う。
・暑くなると半袖、ミニスカートなど薄着になるが、汗によって皮膚に付着しやすくなると思うので、帰宅後はお風呂に入って体を良く洗う。
・自動車のドアの開閉でバフッっと、隙間の放射性物質を吸い込むかも知れない。マスク着用、水をドアの継ぎ目にかけておく。
・ベランダが、ビニール製の場合は良く拭き掃除をしておく。
・ベランダが、コンクリートの場合は、レジャーシートなどをかけておく。
(放射性セシウムは土や、コンクリートに付着する性質があるとの情報から)
・干した布団を叩かない。叩くときはマスク着用。
・やらないと思いますが、公園の芝生の上、ベランダ、屋上などで直接寝ない。酔ったときに注意。
・散歩したペットの足は洗ってあげる。
・食べ物は、よーーーく洗う。
・掃除はマメに(出来るだけホコリをたてない掃除を)、マスク着用で。


◆意識

放射線について学ぼうとすると、難しいと感じると思います。
しかし、放射性物質について考える時は、「埃(ホコリ)」と同様に考えて意識すると良いのではと思っています。
・マスクなどで多少は吸い込むのを防ぐ効果があるのでは?
・パタパタとホコリが舞う掃除は、吸い込む危険が増える。
・溜まる場所がある。(溝、隙間、手の行き届かない隅っこ)
などなど(いろいろお考えください)
ホコリが舞うかな?溜まっているかな?と思う状況や場所では、放射線も強い可能性があります。
放射線を計測する機械をみんなが持つ事は難しいですが、この様な意識でいるだけでも、不要な内部被ばくを少しでも避けられると思います。


※補足

全てを減らす事は難しいと思いますが、強い部分、弱い部分を作り、強い部分には近づかない・飛散させないなどの工夫と意識である程度の安全が確保できるのではと思います。
例えば、ビニール製のベランダを雑巾で拭き掃除したら、雑巾には放射性物質が溜まり続ける事になります、それもダメダメでは、何も出来ません。
これを自治体として広域に考えた場合、普通に棄てると焼却炉からでる灰の問題が別途有りますが、そこまで意識するならば自治体ベースで放射性物質を拭き取ったと思われる雑巾などは別途の処理を考えた方が良いのかも知れません。
今、ベランダ掃除をした雑巾を棄てて良いかと言うようなレベルに達しているとも、いないとも私は判断つきかねる部分ですので、皆様のご判断でお願いいたします。


ツッコミ所もあるかと思いますが、疑問がありましたら発展させたり改良させたりして、内部被ばくを減らす事に進化させて頂けると幸いです。
例えば、校庭に敷くビニールシート。風が吹けばシート上の放射性物質が舞い上がる可能性が土よりも高いかも知れません。ビニールシートの上に濡らしたゴザなど敷いておくとか(正しいかは今は別にして)、色々な知恵で校庭の土壌汚染を減らし内部被ばくを少なくしていく工夫が進むと良いと思います。

帰宅後お風呂に入って体を良く洗うという、日常の事が意外と大切かも知れないと書いていて思った。

◆この様な疑問がきっかけでホームページを作りました

各地で計測されている放射線の値、例えば 毎時0.02マイクロシーベルトは、放射性物質に計測器を密着させて計測した訳ではありません。
では、細胞に放射性物質が密着した時にはどの程度の影響を受けるのだろうか?
放射線はDNAを傷つけるとの事で、大人は既に大きく形が出来上がっているので、内部被ばくした箇所の細胞だけを考えれば良いと思います。
しかし、胎児の場合は細胞分裂を繰り返して成長するので、細胞が全身に短期間で増えていくでしょうし、胎児や小さなお子さんは、大人以上に、大きな大きな注意が必要なのでは?

首都圏でも意識を持っていた方が良いのでは?


1mSv、20mSv、100mSvと言う値が話題になっていたので、調べてみました。
国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告を元にしているとの事。
国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告について更に調べてみました。
※参考リンク(1)(2)
調べて判った事をまず箇条書き。
・100mSv以上受けたときに、確率的な癌の発生率が認められる。
・どうやら、100mSv以下ではハッキリ判らないと言う事らしい。
・それをふまえて、100mSv以下になるように色々な基準が定められていた。
・計画的な職業被ばく(放射線を受けるような職場で働いている人)は、年20mSvを超えず5年で50mSv以下(20x5=100では無いことに注意)と決められている。
・公衆被ばく(一般人)は、年1mSv以下と定められている。
・最後にこれが一番大事な所ですが、リンク先の資料を読んで頂けると判りますが、内部被ばくを検証していません。
外部被ばくならば、おそらく100mSvまでは、大きな確率の変化は生じないと言う認識が行われているのだと思います。
放射線を浴びる職場(レントゲン撮影室や原発施設など)では、基本的にもれてくる放射線からの影響を考えているはずでして、放射性物質自体が空気中に漂っている異常事態を想定していないと思います。
そこで、少しでも内部被ばくを少なくすることが、考えとして大切では無いかと思いこのページを作りました。

ちなみに2011/3/21付けのICRPのコメントを読みましたら、2007年の勧告をそのまま用いるように求めています。つまり公衆(一般人)は年1mSvとなる様に求めているのでは無いでしょうか。
※参考リンク(3)

◆参考リンクです
(1)文部科学省 pdf ファイル「国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告(Pub.103)」
(2)文部科学省 pdf ファイル「国際放射線防護委員会(ICRP)の 放射線防護の考え方 」
(3)日本学術会議 pdf ファイル「国際放射線防護委員会(ICRP)からのコメント」
放射線による内部被ばくについて:津田敏秀・岡山大教授

2011/5/1 Open
2011/5/5 更新

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